ふゆからはるに向かう
端の無い定められた流れ
区切りのない区切り
満たされないまま人は席を振り返る
胸を抉(えぐ)る雪折れの椿
記録に残されない
記録に残さない
限りあるいのち
小刻みに窓が揺れる
綴じられることのない詩集
風に折れた背表紙
ふゆからはるに向かう
果敢無(はかな)い定めの川血の流れ
岸辺に梅の白が咲き匂う
打ち消されては名を下げ
打ち消しては名を下げ
満たされることを知って人は席を離れる
胸を抉る文字の屍骸
20:50 2011/02/23水曜日
Good-bye to All That ⅩⅣ Robert Graves 成田悦子訳
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ⅩⅣ夏の進行と共に爆弾の新しいタイプや塹壕‐迫撃砲、より強烈な砲撃、改良されたガス‐マスク、規律の全般的強化がやって来た。僕達は新隊の第一大隊と合流し、比べてみると案山子のように思えた。僕達の大隊はカムブランやキュアンシ塹壕から出て行った、ベチューヌの兵士宿舎や隣接する村々共々。この時まで僕は第一分割の悲観論を...
3 週間前