歴史は解(ほど)けない
結ばれたものがないから
私は此処にいる
誰も私を知らない
測り知れない私の明日を知らない
失っただけの昨日を知らない
閉じた教科書
鎖された其のページ
歴史は流れる川
一晩中過ごす映画館
一人だけの席
誰も私を知らない
歴史に入口があり
人に出口がない
証明出来ない私の家の掠奪と殺戮
歴史は是とし人は非とされる
語り合われることのない支配と被支配の顔
閉じた教科書
馴染みのない部屋の空気
悲鳴、陶然たる陳述
或る朝、足音
階段を上る恐怖
貴方をどれだけ愛しているかではなく
貴方を幸せにしたいでもなく
無造作に記される支配者の記憶
誇張される服従する者の権利と存在
私達は此処にいる
誰も私達を知らない
私達の開けっ広げな明日を知らない
弾みで痛んだ昨日を知らない
歴史は解(ほど)けない
結ばれた実(じつ)がないから
23:09 2012/02/19日曜日
Good-bye to All That ⅩⅣ Robert Graves 成田悦子訳
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ⅩⅣ夏の進行と共に爆弾の新しいタイプや塹壕‐迫撃砲、より強烈な砲撃、改良されたガス‐マスク、規律の全般的強化がやって来た。僕達は新隊の第一大隊と合流し、比べてみると案山子のように思えた。僕達の大隊はカムブランやキュアンシ塹壕から出て行った、ベチューヌの兵士宿舎や隣接する村々共々。この時まで僕は第一分割の悲観論を...
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