弛(たる)まないように引っ張って
余計なものが群れを成す草原
春が過ぎたら花を咲かせて
夏の終わりに偽って私を抱いて
一生の終わりに 食べてしまって
弁(わきまえ)て大人にならない右の翼
偏ってさもしい左の翼
何(ど)の道隣合わせの束縛
舌で舐めて倣(なぞ)って 誓いや約束
しなくてはならない事に基づく毒を
縋(すが)って 纏(まつわ)りついて 溜息を吐(つ)く
どうにもならない 人の絵
しなやかな文字の腕で私を抱いて
そのわけは筆舌に尽くし難(がた)い貴方への伝い歩き
倒れないように 止(とど)まらないように 這って進む様(さま)
皮を剥いで 可愛い半分
追慕がなみなみとそそがれる口
秋の終わり 落ちない私を許して
冬の寝床で私を抱いて
一生の終わりに 食べてしまって
22:58 2012/01/09月曜日
Good-bye to All That Robert Graves 成田悦子訳
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