人がいる
人の外にこころがない
人の内にこころがない
こころの情景は見当たらない
私の顔に文字が置かれる
私を駆り立てる赤いくちびる
縛る皮膚
約束で結ばれた黒い穴や黒い窓
定めの配列
逃れられない肉と骨の量と仕切り
備え付けられた形は
こころを支配し 人を支配する
記憶したしすてむ
ひとつの曲線を繕うと人は死ぬ
ひとつの穴を塞ぐと人は死ぬ
空に定められた星があり
空の下 定められた人と風景がある
思い込み 思い違い
人は自身の定めと分かれてしまう
憑かれたように辻褄を合わせ
一つの文字に拘る
絶望や再生、いのちやこころといった
過ちは目に住まい
罪は頬を顧みない
責めた言葉が額に浮かび上がる
人は顔に文字を刻む
間が途切れることなく
不思議な力を持って顔に文字が刻まれる
21:03 2012/01/05木曜日
Good-bye to All That ⅩⅣ Robert Graves 成田悦子訳
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ⅩⅣ夏の進行と共に爆弾の新しいタイプや塹壕‐迫撃砲、より強烈な砲撃、改良されたガス‐マスク、規律の全般的強化がやって来た。僕達は新隊の第一大隊と合流し、比べてみると案山子のように思えた。僕達の大隊はカムブランやキュアンシ塹壕から出て行った、ベチューヌの兵士宿舎や隣接する村々共々。この時まで僕は第一分割の悲観論を...
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