ゆきがふってるわね春なのに
いつまでもいつまでも
もうすぐあなたとわたしの日
あの日もゆきがふっていた
あなたを失ったから
わたしは欠けてはいません
あなたは紫が好きだった
わたしも紫が好き
赤を辿り
血を辿り
青を辿り
管を辿り
其処に着く
あなたのかたちをわたしは知らない
水は流れ
砂は毀(こぼ)れ
海はかたちを持たない
わたしは海を知らない
連なる山
海に注ぐ川
斜めの傾き
歪み
捻じれ
走り抜け
知り尽くしても
地図に書けない
一続きの組み合わせ
あなたのかたちをわたしは知らない
水が流れ
土は定まらず
陸はかたちを持たない
わたしは陸を知らない
乳房(ちぶさ)に似たやすらぎの地
生きる意味を狭(せば)められ
逃げ場所を失くして
わたしは此処にいます
沈むくにに一人生きています
20:23 2011/03/16水曜日
Good-bye to All That ⅩⅣ Robert Graves 成田悦子訳
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ⅩⅣ夏の進行と共に爆弾の新しいタイプや塹壕‐迫撃砲、より強烈な砲撃、改良されたガス‐マスク、規律の全般的強化がやって来た。僕達は新隊の第一大隊と合流し、比べてみると案山子のように思えた。僕達の大隊はカムブランやキュアンシ塹壕から出て行った、ベチューヌの兵士宿舎や隣接する村々共々。この時まで僕は第一分割の悲観論を...
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