難民の権利
難民は、自らまたは家族の生命や安全に恐怖をもつため、他に選択肢がなく、国を逃れます。
現在、145カ国以上の政府が1951年難民の地位に関する条約(難民条約)に加入しています。この条約では“難民”を、「人種、宗教、国籍、若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けることができないもの又は望まないもの」と定義しています。
また、難民条約に規定されているノン・ルフールマンの原則──迫害の恐れのある国に送還されない難民の権利──は非常に重要です。
アムネスティの取り組みにおいては、その人が難民に該当するかということよりも、送還によって直面する危険に着目します。アムネスティは、深刻な人権侵害の危険にさらされる危険のある国への強制送還に、反対します。
難民の権利
すべての人々と同様に、難民には人権があります。また、難民であるがゆえに以下のような権利もあります:
• 差別からの保護
• 信仰の自由
• 身分証明書および旅券
• 働く権利
• 住居、教育、救済
• 不法入国に対する処罰からの保護
• 移動の自由
難民は、庇護国に統合されること、別の国に再定住すること、自主的に出身国へ帰還するといった持続可能な解決策にアクセスできなければなりません。自主的な帰国は安全で尊厳のある人権を十分に尊重したものであるべきです。なぜなら、母国が不安定な場合、帰国しても再び故郷を離れざるを得なくなるためです。
• トルコの難民状況
移民の権利
移民とは、ある場所から別の場所へ、生活のために(多くは仕事のために)、一時的または永久的に移動する人のことです。
十分な食べ物、水、住居へのアクセスが得られないため、また安全を確保するために移動を余儀なくされる人々もいます。職を得るため、家族と再会するために移動する人々もいます。
移民の権利
移民も人間ですから、生きる権利、恣意的な拘禁や拷問を受けない権利、適切な生活水準の権利があります。
移住労働者の権利に特に言及した国際法基準では、国際労働機関(ILO)条約があります。
アムネスティは、2003年7月1日にすべての移住労働者とその家族の権利保護に関する条約が発効したことを歓迎します。この条約は、教育の権利、信仰の自由、表現の自由、裁判を受ける権利、働く権利を移民に保障しています。アムネスティでは、9つの主要な国際人権条約の一つであるこの条約の批准を推進しています。
• 米国:刑務所に送られる移民たち
アムネスティの取り組み
アムネスティは難民・庇護希望者・移民・国内避難民の人権を保護し促進する調査と啓発活動を行っています。これらの人びとの基本的権利を保障し、保護の質の向上と維持に向けた働きかけをしています。人権侵害や保護の欠陥を明らかにし、政策や法改正を啓発し、時には個別のケースや問題について行動を起こす活動をしています。
難民や移民の権利は、何時から保障しなければならないものとされたのかと考えてしまいます。
暮らしたその地を離れる、故国から出る、他国に移動する意志を持つ・・・・・
余程の事がなければ、いえ、どうにもならない事があっても、人は故国を捨てません。
決して捨てる事が来ません。
故国を捨てようとする意志の裏に、別の力が働いているように思えます。
仮に或る特定国家、多くは社会保障の充実した国、に大勢の難民や移民が押し寄せたとしたらどうでしょう?
押し寄せられた国家の財政は、破綻します。
当然、自国民への社会保障は、抑制せざるを得なくなります。
難民や移民の権利は、こうなると、暴カ的なもののように感じられます。
移住労働者とその家族の権利保護、迫害の恐れのある国に送還されない難民の権利を優先すると、国は、崩壊します。
又、意図的に難民や移民を送り出す国も出現します。
不安定な母国を演出する事も可能です。
22:52 2014/05/03土曜日
Good-bye to All That Robert Graves 成田悦子訳
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