早い朝
夢の中で千切れたためらい
焔の夕べ
延々と続く絞首刑に人影は絶え
檄文の陶酔と血塗れの沈黙
聞こえるのは雨のワルツ
一度だけ私は薔薇色の夢を
夢は
逃げては浮かび上がる
書きとめる間もない
分かち合うものはいらない
分かちあうものを知らない
壁に貼って雨のワルツ
目を伏せると私は薔薇色の夢を
そして
清らかな空
森の苺に熱いくちづけ
少女のように悦びを引っ掻き回し
目を見開き湛える広野
聞く雨のワルツ
振り返って私は薔薇色の夢を
21:28 2012/03/08木曜日
Good-bye to All That ⅩⅣ Robert Graves 成田悦子訳
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ⅩⅣ夏の進行と共に爆弾の新しいタイプや塹壕‐迫撃砲、より強烈な砲撃、改良されたガス‐マスク、規律の全般的強化がやって来た。僕達は新隊の第一大隊と合流し、比べてみると案山子のように思えた。僕達の大隊はカムブランやキュアンシ塹壕から出て行った、ベチューヌの兵士宿舎や隣接する村々共々。この時まで僕は第一分割の悲観論を...
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