ベンチはいつも雨に濡れなければならないから
投げやりな足は
生まれてから染め上げた青い空の色を待たなければならないから
逃げ出せない惨めさを
ぶ厚い雲が口を噤んでじっとして待つていてくれるから
ひとりじゃないんだと腕を開いて抱き締めて
ひとりじゃないんだと手紙に書いて送って
ベンチではもうひとりじゃないから何も思い出せないから
触れ合った手は
部屋の外、満ちた青い空がどこにあるのか分かったから
逃げ出せない靴を
流した雨が降るのを待たなければならないから
ひとりじゃないんだと腕を開いて抱き締めて
ひとりじゃないんだと手紙に書いて送って
ベンチでは忘れられたぶ厚いノートを雨が埋め尽くす
きれいな服を見つけたら貴方を許せるから
そうしたら閉じ込めた青い空の色を思い出せるから
ひとりじゃないんだと腕を開いて抱き締めて
ひとりじゃないんだと手紙に書いて送って
23:13 2012/03/05月曜日
Good-bye to All That Robert Graves 成田悦子訳
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僕が新兵将校として出会った連隊史の最も近接した断片は記章だった:五つの黒いリボンの扇子のような束、それぞれ2インチの幅、7,5インチの長さ、鳩の尾で終わり。扇が広げられているに違いないその角度は連隊のしきたりによって厳密に規定されていた。記章は上着の色の黒に縫い合わせられていて、王室ウェルシュだけはそれを身に...
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