千切れた人形の腕は死んだ人の腕のようで
分かれた道のようで
縫い合わせない引き返せない
私は何処にも行かない
何もしない
此処でいい
椅子のうえ
砕けたこころは元に戻らない
砕けた骨は繋ぎ合わせない
砕けたガラスは見失ったわたし
散ったバラは失くした眼球(め)
生まれた家を捨てて
生まれた家は崩れて
古いレコードや陶器の人形や銅の手鏡
旅立つ日にわたしであることを知らず
置き忘れ見失った骨組み
毀れた幸せは拾わない
値打ちがないわたしを拾い集めて紙に書く
私は何処にも行かない
何もしない
此処でいい
椅子のうえ
21:49 2011/06/05日曜日
Good-bye to All That ⅩⅣ Robert Graves 成田悦子訳
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ⅩⅣ夏の進行と共に爆弾の新しいタイプや塹壕‐迫撃砲、より強烈な砲撃、改良されたガス‐マスク、規律の全般的強化がやって来た。僕達は新隊の第一大隊と合流し、比べてみると案山子のように思えた。僕達の大隊はカムブランやキュアンシ塹壕から出て行った、ベチューヌの兵士宿舎や隣接する村々共々。この時まで僕は第一分割の悲観論を...
2 週間前