遠慮のない人と遠慮のない話をして
遠慮のない暮らしをしたいと思いました
顔の醜い人は顔をナオシマショウ
顔は何度でも直せます
美しい女と男だけの世界をツクリマショウ
汚れていない人と穢れのない話をして
穢れのない暮らしをしたいと思いました
青い果実をムサボリマショウ
果実は幾らでもあります
若い女と若い男だけの世界をツクリマショウ
愛する人に仕え貴方に身を埋(うず)め
こころやさしく暮らしたいと思いました
不幸の影をオオイマショウ
愛の布は繰り返し繕えます
欠けて往くものと曇るものをコバミマショウ
望みのない戦(いくさ)に望みのない国の形
甘い調べに囚われます
玩具の体を渦中にササゲマショウ
美しい人形は幾らでも作れます
煙った夜と狂った街をモトニモドシテ
一つの定めに一つの光に依りたいと思いました
誰よりも先に胸を刺します
手蔓を求め生き延びる部屋にはカエリマセン
文字なら幾らでも書けます言葉なら幾らでも話せます
人は幾らもいません
寄せる波と崩れる砂遠い国にイキマショウ
後先も考えずに貴方の為に
貴方だけの為に立ち止まりたいと思いました
知り尽くす事が身の置き所を失う事だとシラズ
許す事が自由を奪う事だとシラズ
異なる道筋は争う程あります
易きを避けて役に立ちたいと思いました
色を失くす六月の
迫る誌面の畸形をカクシマショウ
預けた日は常に遅く暮れます
惜しむ交わりも振り返るいのちも服毒ニヒトシイ
かもめは戸惑いに空を塞ぐ
空は其れをいとおしみ憂えを成す
人と地を等閑(なおざり)にシマショウ
名は砂漠を流離(さすら)い争いは砂に舞います
尽きない世の渇望水に流し星と流れ誰をナグサメマショウ
22:47 2012/06/10日曜日
Good-bye to All That Robert Graves 成田悦子訳
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Ⅻ1916に、負傷後ハーレックで休暇中、フランスでの僕の最初の数ヶ月の清算を始めた。愚かにも小説のようにそれを書きはしたが、僕は今それを歴史書に書き換えなければならない。ここに構成し直した章がある。
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