生きるにはごはんを食べればよい
生きるには死ななきゃいい
生きるにはきれいないろの服を着て
我を忘れ盛りの歌を歌えばよい
もっともちいさいものであればよい
とにかく世に知られずひっそりいればよい
生きるには生きればいい
暑い日が続けば水に体を捩じ込む
寒い日が続けば氷を割って底に沈む
生きるには一人用のこころがあればいい
生きるには一人分の食器に一人分のスプーン
禁じられた食卓の触れないうわさ
一人用の寝台に一人分の乱れ
生きるにはすっかりなくす生き物の殻
有るしあわせ
しあわせを持つ
しあわせを待つ
生きるには一列にしあわせをいくつ並べよう
胸に宛てて送り届けられる打ち消しの文字
見えないものを見て、見えるものを見て
見ていないわ
見えなかったの
生きるには夜、一時(いっとき)ゆめをみたい
生きるには朝、二つに千切った希望の形を二人で分け合いたい
何もかもがいやになる
行方、流れる去る時
男はおんなに
女はおとこに
ことばを捨てて
正義を捨てて
此の世の生を捨てて
と云えない
生きるには何もしないでいればよい
生きているから
今日が流れ
明日が流れ
希望は日に映えて
生きるには苺のようにかわいくあればよい
わずかなしあわせを胸に抱き
大きな木の影に眠っていればいい
生きるには眠りかけたらそのままみんな忘れてしまえばいい
生きるには昨日に手を加えて
生きるには聖書に手を加えて
生きるには良心に手を加えて
過ぎた物と
完全な物と
手の込んだ物と
分厚い物を
欠けた爪としてすっかり切ってしまえばよい
生きるにはひょっとしたら死んだように悄悄(しおしお)と暮らせばよい
理性と感性に通じる道を破壊し迷い子になればよい
その道に美しい花を植え新しい歌を口ずさもう
生きるには狭い心をなるったけ心細く保ち
門を閉じ雨戸を閉めて部屋を真っ暗にする
暗闇には小さなろうそくの灯かりがあればよい
庭には雀の網を張れば良い
雀がかかれば身代わりにわずかの涙を流せばよい
生きるには風に靡(なび)き雨に濡れ非を打たれればよい
生きるには陽を浴び水を浴び酒を浴び非を認めればよい
ガラスの破片を撒いて血を流す
無駄口を利いて胸をずたずたに引き裂く
生きるには弱弱しくよろめきながら歩けばよい
21:25 2011/11/26土曜日
22:48 2011/10/04火曜日
20:54 2011/11/25金曜日
生きるには死ななきゃいい
生きるにはきれいないろの服を着て
我を忘れ盛りの歌を歌えばよい
もっともちいさいものであればよい
とにかく世に知られずひっそりいればよい
生きるには生きればいい
暑い日が続けば水に体を捩じ込む
寒い日が続けば氷を割って底に沈む
生きるには一人用のこころがあればいい
生きるには一人分の食器に一人分のスプーン
禁じられた食卓の触れないうわさ
一人用の寝台に一人分の乱れ
生きるにはすっかりなくす生き物の殻
有るしあわせ
しあわせを持つ
しあわせを待つ
生きるには一列にしあわせをいくつ並べよう
胸に宛てて送り届けられる打ち消しの文字
見えないものを見て、見えるものを見て
見ていないわ
見えなかったの
生きるには夜、一時(いっとき)ゆめをみたい
生きるには朝、二つに千切った希望の形を二人で分け合いたい
何もかもがいやになる
行方、流れる去る時
男はおんなに
女はおとこに
ことばを捨てて
正義を捨てて
此の世の生を捨てて
と云えない
生きるには何もしないでいればよい
生きているから
今日が流れ
明日が流れ
希望は日に映えて
生きるには苺のようにかわいくあればよい
わずかなしあわせを胸に抱き
大きな木の影に眠っていればいい
生きるには眠りかけたらそのままみんな忘れてしまえばいい
生きるには昨日に手を加えて
生きるには聖書に手を加えて
生きるには良心に手を加えて
過ぎた物と
完全な物と
手の込んだ物と
分厚い物を
欠けた爪としてすっかり切ってしまえばよい
生きるにはひょっとしたら死んだように悄悄(しおしお)と暮らせばよい
理性と感性に通じる道を破壊し迷い子になればよい
その道に美しい花を植え新しい歌を口ずさもう
生きるには狭い心をなるったけ心細く保ち
門を閉じ雨戸を閉めて部屋を真っ暗にする
暗闇には小さなろうそくの灯かりがあればよい
庭には雀の網を張れば良い
雀がかかれば身代わりにわずかの涙を流せばよい
生きるには風に靡(なび)き雨に濡れ非を打たれればよい
生きるには陽を浴び水を浴び酒を浴び非を認めればよい
ガラスの破片を撒いて血を流す
無駄口を利いて胸をずたずたに引き裂く
生きるには弱弱しくよろめきながら歩けばよい
21:25 2011/11/26土曜日
22:48 2011/10/04火曜日
20:54 2011/11/25金曜日