生きるにはごはんを食べればよい
生きるには死ななきゃいい
生きるにはきれいないろの服を着て
我を忘れ盛りの歌を歌えばよい
もっともちいさいものであればよい
とにかく世に知られずひっそりいればよい
生きるには生きればいい
暑い日が続けば水に体を捩じ込む
寒い日が続けば氷を割って底に沈む
生きるには一人用のこころがあればいい
生きるには一人分の食器に一人分のスプーン
禁じられた食卓の触れないうわさ
一人用の寝台に一人分の乱れ
生きるにはすっかりなくす生き物の殻
有るしあわせ
しあわせを持つ
しあわせを待つ
生きるには一列にしあわせをいくつ並べよう
胸に宛てて送り届けられる打ち消しの文字
見えないものを見て、見えるものを見て
見ていないわ
見えなかったの
生きるには夜、一時(いっとき)ゆめをみたい
生きるには朝、二つに千切った希望の形を二人で分け合いたい
何もかもがいやになる
行方、流れる去る時
男はおんなに
女はおとこに
ことばを捨てて
正義を捨てて
此の世の生を捨てて
と云えない
生きるには何もしないでいればよい
生きているから
今日が流れ
明日が流れ
希望は日に映えて
生きるには苺のようにかわいくあればよい
わずかなしあわせを胸に抱き
大きな木の影に眠っていればいい
生きるには眠りかけたらそのままみんな忘れてしまえばいい
生きるには昨日に手を加えて
生きるには聖書に手を加えて
生きるには良心に手を加えて
過ぎた物と
完全な物と
手の込んだ物と
分厚い物を
欠けた爪としてすっかり切ってしまえばよい
生きるにはひょっとしたら死んだように悄悄(しおしお)と暮らせばよい
理性と感性に通じる道を破壊し迷い子になればよい
その道に美しい花を植え新しい歌を口ずさもう
20:54 2011/11/25金曜日
22:48 2011/10/04火曜日
この詩は検索に出ません。
Good-bye to All That Robert Graves 成田悦子訳
-
Ⅻ1916に、負傷後ハーレックで休暇中、フランスでの僕の最初の数ヶ月の清算を始めた。愚かにも小説のようにそれを書きはしたが、僕は今それを歴史書に書き換えなければならない。ここに構成し直した章がある。
フランス到着時、我々6名の王室ウェルシュ・フュージリア士官はル・アーヴァ近くのハフリュア・ベイス・カムプ(キャ...
4 週間前