2012年4月12日木曜日

ねえあなた 金臭い白衣

繰り返し辱められた君
根ざす処と基準の無い罪
不可避な囲い
自らの欲望に追い詰められた白衣
彼は描くイメージと言語を持たない
過去に縛られ権威に属する意識

時代に肯定され小麦粉は
水の泡と砂糖を加えて幸薄く焼く
ねえあなた
カーテンを開ける時は感情を込める
立ち止まると込み上げて来る訳のように
逃げて行く道に降る薄切りのはなびら

ねえあなた
繰り返し辱められ
憂いの囲いの中
金臭い白衣の、愚かな負けのあらすじ
吊り上げた目と錆びて垂れた口元
秩序を失くした形が両足で支えられ、顔に並ぶ

22:59 2012/04/12木曜日