2012年3月22日木曜日

雨 飽きて憶えていない

読んでは閉じ読んでも閉じ
飽きて憶えていない
一度その名前
一度横に
仮に空けた段落
雨、途切れ
表紙の色も褪め

物慣れた声
人に過ぎない
もてるくちぶり
錆びた時代を連れ
押し広げる感傷

日の初めは事の終わり
通り、低く受ける雨
時々一行が苛酷で
遊びのように疲れてしまう

うらやましいほど癖のある
つぶやくように結び
つつむように足を踏み入れる
多分、雨
飽きるほど雨

23:19 2012/03/22木曜日