2011年9月30日金曜日

由愛(ゆめ)

野や山に踏む思い
海や川にもがく夏のさなか
見限りようのない太陽
その下
流れ往く水の中
赤い色の花に仕え
短い夜胸の窪みに眠る

仮初めに救済の仕業(しわざ)
門口に立ったままカナリヤは歌う
胸に傷を刻む人
狂おしいほど異なる合図を送る
昼に夜に由愛(ゆめ)は覚め
風が野を吹き抜ける

21:03 2011/09/30金曜日