2011年2月24日木曜日

しすてまてぃっく

戦いに敗れた後は激しい雨に打たれたい
親を殺した後は持て余す時と空
縛られる形式(かたち)
幸せの合間の退屈凌ぎ
サイコロを振って夢を見て
床に転げて占なって
詰まった果肉をぐちゅぐちゅ潰す

びーだまは透き通っている
びーだまには片面がない

蒸気機関車がぼうっといって通り過ぎた
軽はずみな線路の行く手
何処かの駅で降りて誰かを演じる
四百字詰め原稿用紙の上
値打ちのない記憶

終わりを焦がれる恋の始まり
咲いて散る花
寄る辺なき世の定めの形式(かたち)
幸せの合間の退屈凌ぎ
カードを切って望みを繋ぎ
倦みて身を投げ我を忘れる

びいだまを窓辺に置く
びいだまには片面がない

21:56 2011/02/24木曜日